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手作りノートとカルトナージュの布箱を主にハンドメイドしています。ハンドメイドのみならず、色々な事に興味深々です。 芸術鑑賞やポエムを読むこと、絵を描いたり、最近はまった短歌のことなどを、自由気ままにコメントして行きたいと思います。歴史、地理、文化、上げるときりがありませんが、それらを一つのコスモロジーに昇華できたらと思います。

みそひともじりんぐ なう ぱあとすりい

こんにちわ~芸術鑑賞部部長です~^^

ただ今、詩歌の会の人の命令で、とぅらんく低リビングにて、
プーランク「オルガン、弦楽とティンパ二ーのための協奏曲 ト短調」を大音量で再生しております。

詩歌の人曰く:「パイプオルガンから出る、色々な音色を聞きたいからプーランクのあの曲かけてよ」
だそうです。
なんでも今日のお題の短歌に「パイプオルガン」という言葉が出てくるのだそうですが、
そろそろ、オルガンがいろんな音色を響かせておりますので、当人にバトンタッチいたします。

こにちわ~詩歌の会です~^^

本日は、穂村弘さんの「シンジケート」からひとつの短歌をえらびました。これです。


パイプオルガンのキイに身を伏せる朝 空うめる鳩われて曇天


パイプオルガンって、一家に一台ってわけにはいかない楽器ですね。
大きなコンサートホールにある感じですね。
だから、めったに近づけない楽器です。私もさわったことないです。
建築鑑賞の人が何か言いたそうなので代わります。

建築鑑賞友の会曰く:「今時のコンサートホールは、教会の音響事情をよくわきまえて作られてるだろうなあ。昔だったら、キリスト教系列の教会、というよりも大聖堂のあたり?にあるような楽器だったんじゃないでしょうか。
パイプオルガンと人の声がまじりあってとてつもなく高い天井を眺めると、そこには宗教画があって、天井が天国みたいに感じて、天と自分たちがいる地面が限りなく近く感じたりするのかな、と想像しました。
これはもう、ほとんど宗教体験みたいなものだと思いますよ。

なるほど、パイプオルガン=形而上学みたいな、そんなイメージありますね。
パイプオルガンは空の向こう側を突き抜けていきそうな音色をだしますからねえ。

でも、この穂村さんの短歌は、音を出していない。
身を伏せています。
たぶん、夜中にさんざん弾いたのかな?天との交流をはかるが如くに。
そして、そのまま寝ちゃったんですかね。
なんとなく、弾いている夜中は、空、晴れてたんじゃないですか。
そして、弾いているとき、どこで弾いているかはなぞとしても、天井は遥か彼方のどこかにつながっていた。
そして、平和のハトをいっぱいいっぱい空に放ったんでしょうね。
求め過ぎ、おびただしい鳩が空の向こう側の世界をかえってさえぎってしまった。
それを知らずに、力尽きて、パイプオルガンのキイに身を伏せて寝た。

空の向こう側に通じる楽器、パイプオルガンの音を放つキイに身を伏せる→パイプをふさぐ→曇天
でしょうかね。

おびただしき鳩は、パイプオルガンの主にして、そのキイに身を伏せて寝た人本人のことだと思うのですが、
朝、目覚めた瞬間、きっと、オルガン奏者が身を起こすその時に、空うめる鳩われて だったんだと思います。

何かを求めておびただしき鳩をば空に放つが如くのパイプオルガン青年はやつれてるだろうな……

うーん、若い!青春を感じる、なぜだろう??

芸術鑑賞部部長曰く:「パイプオルガンは、鋭い音出るけど、こもったような音も出るよ。
昔、友人に連れられて、パイプオルガン奏者の演奏会行ったんだけどね、へ~こんな音出るんだ~って感動したよ。」

ほおーそうなんですね、って、注意して聞いてればわかるのでしょうけど。(今もパイプオルガンの曲流れてるし)
今流れている曲はなんですか?

芸術鑑賞部部長曰く:「バッハが編曲したヴィバルディーの「協奏曲二単調BWV596」だよ~。協奏曲ってなっているけど、パイプオルガンのソロの曲だよ~」

なるほど。それにしても、この雰囲気は、「神様、どうか私に教えてください!神様!」と問いかけているの如くですね。弾いている青年の心の動きに呼応して、パイプオルガンも音色を変える。天に向かって自分の表情を見せるがごときに。

若かりし頃の哲学を感じさせる短歌ですね。
やつれた哲学青年の、心の叫び?教えてください。どうしたらいいのか……神様!(泣)眠り…朝 曇り…答えは保留されおり……

ようするに心の葛藤ですね。(と、一言で締めくくっていいのかとおもいつつ。。。)

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